どうしても返済できない！弁護士に相談して任意整理する場合の注意

キャッシングのように一度で一括返済する場合には金額が大きくなりがちのため、返済に困る人も少なくありません。金融機関などとも相談して何とか返済しようとしても、たとえば急な病気などで収入が途絶えてしまっていてはどうやっても返済は難しいでしょう。この場合、ほかの借り入れなどでその場を凌ぐことはできるかもしれませんがその返済にまた行き詰ってしまうことになります。このような場合の最終手段として残されている方法が債務整理と呼ばれているものです。

債務整理とは

債務整理は借金の返済に行き詰ってしまった時に、返済を軽減させたり、返済を免除するために法律によって用意されたものです。任意整理、特定調停、民事再生、自己破産と状態によって４つの方法が用意されています。法律によって決まっているものですから、通常は裁判所が金融機関と債務者の間に立って調停を行います。ただし任意整理だけは裁判所は介在しません。この任意整理は自分で行うことが出来ますが、金融機関は素人がかなう相手ではありませんのでプロに任せるのが普通です。

任意整理とは何か

任意整理とは債務整理の中では裁判所が介在しませんから、手続き的には最も簡単な方法です。要するに金融機関と債務者が話し合って、債務を減額させるものです。この方法は以前は上限金利が法律によって規定が違っていて、この間の金利はグレーゾーン金利と言われていました。法律が改正になって正式に低い方の金利が上限金利とされたためにそれ以上の金利で契約していた場合その分を差し引くことが出来るようになりました。任意整理ではこれを利用して返済額を減らすという方法を取るのが普通です。

任意整理は難しくなる

しかし法改正以後はさすがにそれ以上の金利はつけられませんから、改正後に結んだ契約の場合には、この方法での減額は難しくなります。任意整理の話し合いに入ることはできますが金融機関も他との兼ね合いもありそう簡単に「それでは減額しましょう」と言う訳には行きませんから、不調に終わる可能性が高くなります。したがって今後はなかなか任意整理と言う方法の利用は難しくなるはずです。不調に終わった場合には、裁判所にも入ってもらって別の３つの方法を模索することになります。

弁護士に依頼する

返済に行き詰ったらまず公的な相談窓口などで相談しても良いですし、弁護士に相談するのも良い方法です。自分で例えば任意整理を行ったとすると、金融機関に不利な条件を飲まされる可能性が高いですから、弁護士に依頼して、なるべく有利な条件を引き出すことが必要です。弁護士費用が掛かるからなどと言って自分で話を進めたとしても、費用のかかる返済方法になってしまっては全く意味がありません。とにかく専門家に任せた方が良い結果を生むでしょう。

ありのままを話した方が良い

任意整理はまだそれなりに返済能力がある場合に取られる方法です。契約通りの返済は難しいが、少し減額してもらったり、一括ではなく分割での返済に変更して貰えば返済していけるというような場合であれば交渉する価値があります。しかし、例えば病気などで全く収入の見通しが無いというような場合には、この方法でも苦しい訳です。したがって弁護士に相談する場合には正直に自分の状態を話して理解してもらったうえでどのような方法を取ればよいのか考えるようにしてください。